招待状に「平服で」と書かれていて、普段着で行っていいのか、スーツを着るべきか迷った経験はありませんか。平服とは、フォーマルすぎず、かといって普段着でもない、略礼装と呼ばれる服装を指します。結婚式や同窓会、法事など、シーンによって「ちょうどいい平服」は変わります。男女別・シーン別に、今すぐ使える服装の正解をまとめました。
1. 平服とは?「普段着」ではない本当の意味

平服とは、正礼装や準礼装よりも格式を下げた「略礼装」のことで、普段着とは違います。
平服の定義(略礼服=準礼装に次ぐ格式)
平服は、格式の高い順に正礼装、準礼装、略礼装と並ぶうちの、いちばん格式が低い装いにあたります。男性ならスーツ、女性ならワンピースやセットアップが基本で、素材や色を整えることで礼装としての体裁を保ちます。「普段着で構いません」という意味ではなく、フォーマルな装いの中での「軽めの一着」と捉えるのが正解です。
「平服=私服」と誤解されやすい理由
日常会話で「平服」という字面が「私服」と似ているため、普段着でよいと誤解されがちです。もともと「平服」は、軍服や礼服に対する「日常の服」を指す言葉でしたが、招待状や案内状で使われる場合は、フォーマルな場にふさわしい略礼装を意味します。同じ言葉でも、使われる場面によって意味の重さが変わる点に注意が必要です。
2. なぜ招待状に「平服で」と書かれるのか(幹事側の視点)
「平服で」という一文は、ゲストの服装の負担を減らしつつ、会の格式を保ちたいという幹事からのメッセージです。
ゲストへの気遣い・格式を下げすぎない配慮
正礼装や準礼装を指定すると、ゲストは慣れないフォーマルウェアの準備や着付けの手間、レンタル代などの負担を抱えることになります。服装選びに時間を取られるのは、地味に悩みますよね。「平服で」と添えることで、参加者の服装選びを楽にしながら、会全体の雰囲気が崩れない程度の格式は保てます。幹事にとっては、ゲストへの気遣いを一言で伝えられる便利な表現です。会場選びまで含めた幹事の負担は、幹事の会場探し代行の記事で詳しく解説しています。
同窓会・謝恩会・二次会の招待状でよく使われる理由
同窓会や謝恩会、結婚式の二次会は、結婚式本編や式典ほどの格式は求められない一方、まったくのカジュアルな集まりでもありません。「平服で」と記載することで、Tシャツやジーンズのような普段着を避けつつ、堅苦しすぎない服装を促せるため、幹事がこうした会の案内状でよく使う表現になっています。
3. 【男性】シーン別の平服マナー
男性の平服は、結婚式ならダークスーツ、同窓会などのパーティーならジャケットスタイル、法事なら黒か濃紺のスーツが基本です。

結婚式・式典
結婚式や式典での平服は、黒や濃紺、グレーのダークスーツが基本です。ネクタイは白や淡い色を選び、光沢のある素材や派手な柄は避けます。革靴は黒のストレートチップかプレーントゥを選ぶと、フォーマルな印象がまとまります。シャツの袖は、ジャケットの袖口から1〜1.5cm見える長さに調整すると、きちんとした印象になります。
同窓会・謝恩会・二次会
同窓会や謝恩会、二次会では、ネイビーやグレーのジャケットにチノパンやスラックスを合わせるスタイルが人気です。ネクタイはなくても構いませんが、シャツの襟を清潔に整えることが大切です。革靴やきれいめのローファーを合わせると、カジュアルになりすぎません。パンツの裾は、靴に軽く触れるくらいの長さに調整すると、だらしなく見えません。
法事
法事での平服は、黒か濃紺、ダークグレーのスーツに、黒無地のネクタイを合わせます。光る金具や派手な時計、カジュアルなバッグは避け、靴下や靴も黒で統一するのが基本です。一周忌前後は、黒や濃紺など濃色で格式を保ちます。三回忌以降は、案内に応じてやや控えめの装いも選べます。ただし、地域や家族の慣習もあるため、迷ったら主催者に確認しましょう。
面接
面接での平服は、就職活動と同じ黒か濃紺のリクルートスーツが基本です。ネクタイは無地か控えめなストライプの紺・エンジ系を選び、靴とベルトの色を黒で揃えると清潔感が出ます。「私服可」と誤解せず、ビジネスの略礼装として臨むのが安全です。
4. 【女性】シーン別の平服マナー
女性の平服は、結婚式なら膝下丈のワンピースやセットアップ、同窓会ならきれいめワンピース、法事なら黒のアンサンブルが基本です。

結婚式・式典
結婚式や式典では、膝が隠れる丈のワンピースやセットアップを選びます。白一色や黒一色の全身コーデ、動物柄、露出の多いデザインは避け、パステルカラーや落ち着いた柄物を選ぶと安心です。バッグとパンプスは光沢のあるフォーマル素材でまとめます。ワンピースの着丈は、膝下5cm前後を目安にすると、上品にまとまります。
同窓会・謝恩会・二次会
同窓会や謝恩会では、きれいめのワンピースや、ブラウスにスカートを合わせたスタイルが人気です。露出を抑えつつ、色や柄で華やかさを出すと、平服の中でも上品な印象になります。ヒールは3〜5センチ程度の歩きやすい高さがおすすめです。スカート丈は膝が隠れる長さを選ぶと、平服の中でもきちんと感を保てます。
法事
法事での女性の平服は、黒のワンピースやアンサンブルに、黒のストッキングと控えめなパンプスを合わせます。アクセサリーは真珠など光沢を抑えたものにとどめ、バッグも殺生を連想させない布製か合皮素材を選びます。一周忌前後は、黒や濃紺など濃色で格式を保ちます。三回忌以降は、案内に応じてやや控えめの色も選べます。ただし、地域や家族の慣習もあるため、迷ったら主催者に確認しましょう。
面接
面接での平服は、紺や黒、グレーのスーツかセットアップが基本です。スカート丈は膝が隠れる長さを目安にし、ヒールは3〜5cm程度の低めのパンプスを合わせると、歩きやすく好印象です。派手なネイルやアクセサリーは控え、清潔感を優先しましょう。
5. 平服で避けたいNGアイテム・失敗例
平服の場でも、Tシャツやジーンズ、サンダルなど普段着そのものの装いはNGです。
- デニムやスニーカーは、平服の指定があっても普段着に見えてしまうため避けたいアイテムです。
- 露出の多いミニ丈やノースリーブは、結婚式や法事の場では浮いてしまうことがあります。
- 光沢の強すぎるアクセサリーや、キャラクターものの小物も、フォーマルな雰囲気を崩す原因になります。
- 「平服で」と言われて手持ちの普段着で参加し、周囲より軽装すぎて浮いてしまったという声も少なくありません。
- 香水の香りが強すぎるものも、法事や格式高い場では控えたい要素のひとつです。
シーン別のNG例一覧
シーン | 避けたいNG例 |
|---|---|
結婚式・式典 | 白一色、デニム、スニーカー |
同窓会・二次会 | 加工デニム、サンダル |
法事 | 明るい色、強い光沢、強い香水 |
面接 | 派手な柄、スニーカー、大ぶり小物 |
入学式・卒業式 | 露出の多い服、華美な装飾 |
服装だけでなく、立食パーティー全体のマナーが気になる方は、立食パーティー成功ガイドもあわせてご覧ください。
6. よくある質問(Q&A)
Q1. 平服でスニーカーはOK?
結婚式や法事では避けたほうが無難ですが、カジュアルな同窓会やパーティーであれば、レザー素材の白スニーカーなど、きれいめなものは許容されることもあります。会の格式や会場の雰囲気に合わせて判断しましょう。
Q2. 平服でジーンズは?
ジーンズは普段着の代表格のため、平服指定の場では基本的に避けるべきアイテムです。カジュアルな会であっても、チノパンやきれいめのスラックスに替えるほうが安心です。
Q3. 「平服でお越しください」と言われたら本当にスーツでいい?
はい、スーツやワンピースを選んでおけば、まず失敗はありません!迷ったときは、会場や主催者の立場に合わせて、ダークカラーでシンプルなデザインを選ぶのが無難です。
Q4. 子供の卒業式・入学式で「平服で」と言われたら?
卒業式や入学式で「平服で」と言われた場合は、黒や紺、グレーのスーツやワンピースに、コサージュなど華やかな小物を添えるスタイルが好まれます。子供が主役の行事なので、保護者は落ち着いた色でまとめるのが基本です。例えば、紺のセットアップにアイボリーのブラウス、ベージュのパンプスと小ぶりのバッグを合わせると、落ち着きと華やかさを両立できます。卒業式は濃色を中心に、入学式は明るい色の小物を一点加えるとなじみます。
Q5. 女性の平服、アクセサリーはどこまでOK?
女性の平服では、パールのネックレスやピアスなど、上品で控えめなアクセサリーが基本です。大ぶりで揺れるタイプや、カラーストーンをふんだんに使ったデザインは、結婚式や法事どちらの場でも避けたほうが無難です。
7. まとめ
平服とは、普段着ではなく、格式を少し下げた略礼装のことです。シーンや性別に合わせた一着を選べば、招待状に「平服で」とあっても迷うことはありません。
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