宴会の案内を出したあと、
最後まで決まらないのが席次です。
誰をどこに座らせるかを間違えると、
料理や会場がどれだけよくても
その一点だけが後に残ります。
上座・下座の考え方そのものは単純です。
ただし宴会場は会議室と違って、
円卓だったりコの字だったり、
ステージがあったりします。
レイアウトが変わると正解も変わります。
この記事ではレイアウト別の席次と、
幹事自身がどこに座るか、
そして席次で揉めないための段取りを
まとめています。
宴会の上座・下座は「入口から遠いか近いか」で決まる

上座は入口から最も遠い席、
下座は入口に最も近い席です。
宴会場でも居酒屋でもこれが基本です。
由来は出入りの多さにあります。
入口の近くは人が通り、
料理の出し入れで落ち着きません。
いちばん静かな奥の席を
目上の人に譲る、という考え方です。
和室は床の間の前が上座になる
和室では入口からの距離より、
床の間の位置が優先されます。
床の間を背にする席が上座です。
掛け軸や花が飾られている正面に
主賓が座る形になります。
床の間が入口の近くにある部屋でも、
この原則は変わりません。
眺望やスクリーンがあると例外が生まれる
夜景の見える会場では、
景色が正面に来る席が上座になります。
スクリーンを使う会も同じです。
映像が見づらい位置に主賓を置くと、
入口から遠くても下座になってしまいます。
会場を下見するときは、
入口とスクリーンの位置関係を
必ず確認しておいてください。
席次を決めるのは何名からか
目安は10名です。
これを超えると誰がどこに座るか
参加者が自分で判断できなくなり、
入口付近に人が溜まります。
20名を超えたら席次表を紙で用意して、
受付に置いたほうが早く着席できます。
【レイアウト別】宴会の席次の正解
レイアウトごとに上座の位置が変わります。
宴会場でよく使う5パターンを挙げます。
円卓|入口から最も遠い席が主賓

ホテルの大宴会場や中華の会場で
使われるレイアウトです。
入口から最も遠い席が主賓。
そこから見て左隣が2番目、
右隣が3番目になります。
以降も左右交互に外側へ下がっていき、
入口にいちばん近い席が最下位です。
幹事や主催者はその最下位に座ります。
料理の進行をスタッフと調整したり、
遅れてきた人を案内したりするので、
動ける位置にいるほうが実務的です。
図では主賓が入口を向いているため、
主賓の左手側が図の右側になります。
図を上から見た平面図として読むと、
左右が逆に見えるので注意してください。
長テーブルの対面|遠い側の中央が上座

コース料理や着席ビュッフェで
いちばん多いレイアウトです。
入口から遠い列の中央が上座。
その左隣、右隣と順に下がります。
手前の列の中央が
その列でいちばん上の席になります。
向かい合う形なので、
主賓の正面に誰を置くかも効いてきます。
話が途切れない相手を置くと、
場の空気が最後まで保ちますよね。
コの字・ロの字|正面中央が上座

表彰式や式典を兼ねる会で使います。
開いている側が入口、
その正面の中央が上座です。
コの字なら正面の列が上位、
左右の列が下位になります。
この形は全員の顔が見えるのが利点です。
30名前後で挨拶を回す会なら、
円卓より進行が楽になります。
個室の座敷|床の間を背にする席
掘りごたつや和室の個室では、
床の間の前が上座です。
床の間がない個室なら、
入口から最も遠い奥の席が上座になります。
出入口の引き戸を背にする席が下座です。
立食に席次はあるのか
厳密な席次はありません。
ただし立ち位置の上下は存在します。
主賓は入口から遠い奥、
幹事は入口付近というのが基本です。
テーブルが複数あるなら、
ステージや挨拶台に近いテーブルが上位です。
立食の振る舞い全般は
立食パーティーのマナー完全ガイド
にまとめています。
幹事自身はどこに座るのが正解か
幹事は入口に最も近い下座です。
会場で最も動く役なので、
動線上にいるのが合理的です。
幹事が入口側に座る3つの実務的な理由
- 遅刻者をすぐ案内できる
- 料理や飲み物の進行をスタッフと調整できる
- 会計や忘れ物の対応で中座しやすい
格式のためではなく、
仕事がしやすいからこの位置です。
2人以上で回すときは対角に分ける
幹事が複数いるなら、
全員を入口側に固めないでください。
1人を入口側、
もう1人を奥の主賓テーブル付近に置く。
対角に分けると、
挨拶の合図やマイクの受け渡しが
会場を横切らずに済みます。
主賓の隣に誰を置くか
主賓の左右は、
主賓と話がある人を置く場所です。
役職順で機械的に埋めると、
主賓が同じ話を2時間することになります。
取引や案件で接点のある人を
片側だけでも入れておくと、
主賓の時間が無駄になりません。
席次で揉めないための3つの段取り
揉めるのはたいてい当日です。
前日までに決め切っておけば、
ほとんどの問題は起きません。
席次表は前日までに作って上長に見せる
幹事ひとりで決め切らないでください。
役職の上下は社内の慣習が入ります。
前日までに席次表を作って、
部長や課長に一度目を通してもらう。
この5分で、当日の差し替えがなくなります。
役職が横並びのときは入社順で機械的に決める
同格が並ぶときがいちばん悩みます。
このとき感覚で決めると、
後から理由を説明できません。
入社順、または五十音順。
基準を1つ決めて機械的に当てはめ、
聞かれたら基準を答えられるようにします。
当日の欠員は詰めずに空けておく
欠席が出ても席を詰めないでください。
詰めると順番がずれて、
その先の全員が1つずつ動きます。
主賓の隣が空席になるときだけ、
隣のテーブルから1人動かす。
それ以外は空けたままで問題ありません。
席次が組みやすい会場の条件と東京のおすすめ5選
条件は3つです。
着席人数が足りること、
入口が1か所にまとまっていること、
そして宴会場を複数から選べることです。
条件 | なぜ必要か |
|---|---|
着席の実人数 | 立食人数で押さえると、当日に椅子が足りなくなる |
入口の位置 | 入口が2か所あると上座が決まらない |
宴会場の選択肢 | 人数が前後したとき、同じ建物で振り替えられる |
講演台・マイク | 主賓の挨拶が上座から聞こえる必要がある |
天井高 | 円卓を並べると圧迫感が出やすい |
着席人数の大きい順に5会場を紹介します。
人数・料金・設備はすべて
各会場の詳細ページに記載されている数字です。
1. 乃木會館(着席144名)

乃木坂駅から徒歩10秒。
宴会場「豊明」は196㎡で
着席144名・立食200名です。
席次を組むうえで強いのは部屋数です。
宴会場が全6室あり、
「乃木坂倶楽部」は着席120名で天井高8.8m、
「璞」は着席98名、「棗」は着席84名。
人数が前後しても同じ建物で振り替えられます。
講演台の記載があるので、
主賓の挨拶を上座側から流せます。
項目 | 内容 |
|---|---|
エリア・最寄駅 | 港区赤坂/乃木坂駅 徒歩10秒 |
収容人数 | 着席144名/立食200名(豊明・196㎡・天井高3.5m) |
1人あたり目安 | ¥8,800〜¥13,200(ドリンク付き) |
主要設備 | プロジェクター&スクリーン、マイク、クローク、講演台(ステージ) |
向いている会 | 60〜144名の着席宴会、席次をきちんと組む会 |
会場詳細 |
2. THE GRAND GINZA(着席140名)

有楽町駅が最寄りで、
銀座駅A3出口からは徒歩2分です。
「The Grand Gallery」は211㎡で
着席140名・立食160名。
天井高は2.9mと高くはありませんが、
その分だけ声が届きやすい会場です。
円卓を並べても
奥の挨拶が手前まで通ります。
項目 | 内容 |
|---|---|
エリア・最寄駅 | 中央区銀座/有楽町駅・銀座駅A3出口 徒歩2分 |
収容人数 | 着席140名/立食160名(The Grand Gallery・211㎡・天井高2.9m) |
1人あたり目安 | ¥9,000〜¥18,000(ドリンク付き) |
主要設備 | プロジェクター&スクリーン、マイク、クローク |
向いている会 | 80〜140名の着席宴会、周年記念を兼ねる会 |
会場詳細 |
3. BENE-(着席108名)

表参道駅から徒歩3分です。
「Party Room」が着席108名・立食130名。
コース主体の会場なので、
長テーブルの対面で組む席次と相性がいいです。
100名規模で全員を着席させられる会場は
表参道エリアでは多くありません。
項目 | 内容 |
|---|---|
エリア・最寄駅 | 港区/表参道駅 徒歩3分 |
収容人数 | 着席108名/立食130名(Party Room) |
1人あたり目安 | ¥11,000(2時間フリードリンク付きフルコース) |
主要設備 | プロジェクター&スクリーン、マイク、クローク |
向いている会 | 50〜108名の着席宴会、コースで通したい会 |
会場詳細 |
4. IWAI OMOTESANDO(着席80名)

表参道駅から徒歩5分。
宴会場は3室あり、
最大の「セレブレーションホール」が
着席80名・立食120名です。
「Guest Room」は着席72名、
「Living Room」は着席40名。
50名前後で人数が読めない会でも、
部屋を落として押さえられます。
項目 | 内容 |
|---|---|
エリア・最寄駅 | 港区/表参道駅 徒歩5分 |
収容人数 | 着席80名/立食120名(セレブレーションホール) |
1人あたり目安 | ¥6,600〜¥12,000(ドリンク付き) |
主要設備 | プロジェクター&スクリーン、マイク、クローク |
向いている会 | 30〜80名の宴会、人数が前後しやすい会 |
会場詳細 |
5. 九段会館テラス(着席34名)

九段下駅が最寄りです。
「VMGカフェ」は93㎡で
着席34名・立食40名。
30名前後の会で、
全員の顔が見える距離に収まります。
この規模ならコの字でも組めるので、
挨拶を一人ずつ回す会に向きます。
貸切プランが1人9,350円。
項目 | 内容 |
|---|---|
エリア・最寄駅 | 千代田区九段南/九段下駅 |
収容人数 | 着席34名/立食40名(VMGカフェ・93㎡) |
1人あたり目安 | ¥9,350(別途 貸切料 ¥2,420/人) |
主要設備 | プロジェクター&スクリーン、マイク |
向いている会 | 20〜34名の着席宴会、コの字で挨拶を回す会 |
会場詳細 |
人数やエリアを変えて探すなら、
東京のパーティー会場・宴会場おすすめ10選
もあわせて見てください。
宴会の席次でよくある質問
幹事から実際に多い質問を4つ挙げます。
社外の人がいるときはどうする?
社外のお客様が最上座です。
自社の役職より優先されます。
社長がいても、
取引先の担当者を上座に置きます。
自社側は入口に近い側へ寄せてください。
女性を下座にしないほうがいい?
席次は役職で決めるものです。
性別で位置を変えると、
かえって説明がつかなくなります。
役職と社歴だけで組んでください。
主賓が「気にしないで」と言ってきたら?
言葉どおりに崩さないでください。
その場では譲っていても、
席次表そのものは正しく作っておく。
そのうえで本人が移動する分には
問題ありません。
中締めのとき、誰がどこに立つ?
中締めは下座側の幹事が前に出て、
締めは上座の役職者にお願いします。
手締めの種類や例文は
中締めの挨拶・やり方
にまとめています。
開会・乾杯・閉会の例文は
幹事の挨拶完全ガイド
を参照してください。
まとめ
宴会の席次は、
入口から遠いほど上座という1点で決まります。
和室は床の間、
夜景やスクリーンがある会場は見やすさが優先。
例外はこの2つだけです。
レイアウト別では、
円卓は入口から最も遠い席が主賓、
長テーブルは遠い列の中央、
コの字は正面中央。
立食に席次はありませんが、
立ち位置の上下はあります。
幹事は入口に最も近い下座です。
格式ではなく、
いちばん動く役だからこの位置になります。
席次表は前日までに作って、
上長に一度見せる。
これだけで当日の差し替えがなくなります。
当日の段取り全体は
幹事の仕事完全マニュアル
にチェックリストでまとめています。
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