幹事を任された方へ。
壮行会と送別会、どちらの名前で開けばいいのか。
案内メールを書こうとして、手が止まっていませんか。

判断の分かれ目は1つだけです。
ただし転勤や部署異動のように、その1つでも迷うケースがあります。
この記事では、まず判断の軸を整理します。
そのうえで、迷いやすい5つのケースをどう考えるか。
さらに、名前が決まったあとの会場選びと進行の違いまでまとめました。
壮行会と送別会、幹事が押さえる3つ
- 判断の分かれ目は「相手がまた戻ってくるか」。ただしこれだけでは決まらないケースがある
- 名前が決まると、会の雰囲気が決まる。壮行会は前向きに、送別会は落ち着いた進行にする
- 会場の選び方も変わる。壮行会は演出できる会場、送別会は一人ずつ話せる会場
壮行会と送別会の違い
まず、それぞれの言葉の意味から整理します。
壮行会とは

壮行会は、新しい場所へ向かう人を励まし、送り出す会です。
「壮行」には、旅立つ人を励まして送り出すという意味があります。
スポーツの世界で「オリンピック代表の壮行会」と使われるのを
聞いたことがあるかもしれません。
職場では、海外赴任や長期出張、転勤といった場面で開かれます。
留学に行く人を送り出すときにも使われます。
雰囲気は前向きです。
「行ってらっしゃい」「頑張ってきてください」という
応援と期待の気持ちを伝える会になります。
送別会とは

送別会は、去っていく人を見送り、感謝を伝える会です。
これまで一緒に働いてきた相手の労をねぎらい、
お世話になったことへの感謝を伝えます。
職場では、退職や転職のタイミングで開かれます。
学校なら卒業や部活の引退も送別会です。
別れの寂しさを共有する場でもあるので、
壮行会のようなにぎやかさとは少し違う空気になります。
判断の分かれ目
どちらで開くか迷ったら、
相手がまた戻ってくるかどうかで考えてください。
壮行会 | 送別会 | |
|---|---|---|
相手は戻ってくるか | 戻ってくる | 戻らない |
目的 | 応援・激励 | 感謝・惜別 |
雰囲気 | 前向き、にぎやか | 落ち着いた |
典型的な場面 | 海外赴任、長期出張、留学 | 退職、転職、卒業 |
海外赴任なら、数年後には帰ってきます。
だから壮行会。
転職なら、同じ職場で働くことはもうありません。
だから送別会。
この軸で、ほとんどのケースは判断できます。
迷いやすい5つのケース

ただし、この軸だけでは決まらない場面があります。
幹事が実際に迷うのは、次の5つです。
ケース | おすすめ | 考え方 |
|---|---|---|
① 国内の転勤 | 壮行会 | 同じ会社のなかでの移動なので、数年後に戻ってくる可能性がある。「向こうでも頑張ってください」という激励の場になる。ただし定年間近など、明らかに戻ってこない場合は送別会が自然 |
② 部署異動 | 状況による | 「所属から外れるかどうか」で判断する。日常的に顔を合わせなくなるなら送別会、同じフロアで引き続き関わるなら壮行会。迷ったら本人に聞くのが確実 |
③ 栄転 | 壮行会 | 昇進を伴う異動なので、祝福の気持ちが前に出る。送別会にすると、めでたい話なのにしんみりした空気になってしまう |
④ 出向 | 期間で判断 | 数年で戻る前提なら壮行会、転籍に近い形で戻る予定がないなら送別会。社内でも扱いが分かれるので、上長に確認しておくと安全 |
⑤ 産休・育休 | 会の名前をつけない | 必ず戻ってくる前提だが、壮行会とは呼ばないのが一般的。「〇〇さんの産休前のお疲れさま会」などの名前で開くケースが多い |
迷ったときの考え方
5つのケースを見てきましたが、共通する考え方があります。
主役がどう受け取るかを優先してください。
言葉の定義として正しいかより、
その名前で案内をもらった本人がどう感じるか。
ここが判断の基準になります。
退職する人に「壮行会」と書いて送ると、
まだ会社に関わる前提に聞こえてしまうかもしれません。
逆に栄転する人に「送別会」だと、
祝福の気持ちが伝わりにくくなります。
判断に迷ったら、主役に近い人に聞くか、
会の名前を決めずに「〇〇さんを囲む会」とする方法もあります。
名前が決まったら、進行を変える

会の名前が決まったら、次は進行です。
壮行会と送別会では、組み立てが変わります。
壮行会の進行
前向きな空気をつくることが目的です。

時刻 | 内容 |
|---|---|
0:00 | 開会の挨拶 |
0:05 | 上司からの激励の言葉 |
0:15 | 乾杯 |
0:20 | 歓談・食事 |
1:00 | 主役へのメッセージ紹介、記念品の贈呈 |
1:20 | 主役からの挨拶 |
1:30 | 歓談 |
1:50 | 記念撮影 |
1:55 | 中締め |
ポイントは、激励の言葉を前半に置くことです。
「期待している」「頑張ってきてほしい」という言葉が最初にあると、
そのあとの歓談も明るい空気で進みます。
赴任先の話を聞く時間をつくるのも効果的です。
本人が新しい場所に前向きになれます。
送別会の進行
感謝を伝えることが目的です。

時刻 | 内容 |
|---|---|
0:00 | 開会の挨拶 |
0:05 | 乾杯 |
0:10 | 歓談・食事 |
0:50 | 上司からの労いの言葉 |
1:00 | 花束・記念品の贈呈 |
1:10 | 主役からの挨拶 |
1:30 | 歓談 |
1:50 | 記念撮影 |
1:55 | 中締め |
壮行会と違い、挨拶を後半に置きます。
送別会では、主役と一人ずつ話す時間が価値になります。
前半にしっかり歓談の時間を取り、
気持ちが温まったところで挨拶と贈呈に移る。
この順番のほうが感情の流れが自然です。
どちらにも共通すること
主役の挨拶は必ず入れてください。
そして事前に伝えておくのを忘れずに。
当日いきなり振られると、本人が困ります。
「2〜3分ほどお願いします」と前もって伝えておきましょう。
記念撮影は中締めの前に。
終わってから撮ると、帰り始める人が出ます。
会場の選び方も変わる
会の性格が違えば、向いている会場も変わります。
壮行会に向いている会場

プロジェクターとマイクがある会場を選んでください。
壮行会では、赴任先の紹介やメッセージ動画を流すことがあります。
写真をスライドで見せる演出も定番です。
明るい雰囲気の会場も向いています。
窓のある会場や、天井の高い開放的な空間。
前向きな会の空気と合います。
人数が多い場合は立食も選択肢に入ります。
席を移動しながら、多くの人が主役と話せます。
送別会に向いている会場

一人ずつ話せる配置ができる会場を選んでください。
送別会では、主役と個別に話す時間が大切になります。
大きすぎる会場だと、話せないまま終わる人が出ます。
落ち着いた個室や、区切られた空間が向いています。
着席形式にして、途中で席替えの時間を入れるのも有効です。
音響が大きすぎる会場は避けたほうが無難です。
声が通らないと、じっくり話せません。
どちらにも必要なもの
マイクは必ず確認してください。
挨拶が最低3回(開会・乾杯・中締め)、
主役の挨拶を入れると4回は使います。
記念品や花束の置き場所も聞いておきましょう。
受付や控室に一時的に置ける場所があると助かります。
よくある質問
Q. 転勤は壮行会と送別会、どちら?
一般的には壮行会です。
同じ会社のなかでの移動なので、戻ってくる可能性があります。
ただし定年間近など、明らかに戻らないケースは送別会が自然です。
Q. 部署異動はどちら?
判断が分かれます。
日常的に顔を合わせなくなるなら送別会、
引き続き関わるなら壮行会が目安です。
迷ったら本人に聞くのが確実です。
Q. 歓送迎会とはどう違う?
歓送迎会は、歓迎会と送別会をまとめて開く会です。
新しく入る人と去る人が同時にいる場合に開きます。
4月など人事異動の時期によく見られます。
Q. 激励会とはどう違う?
激励会は、短期的な挑戦を控えた人を励ます会です。
大会や試験の前に開かれます。
壮行会が長期的な旅立ちを送り出すのに対し、
激励会はもっと近い先の出来事に向けた会になります。
Q. 会費はいくらが目安?
職場の集まりなら1人あたり5,000円前後が一般的です。
主役は招待として会費をいただかず、
その分を参加者で頭割りするのが通例です。
Q. 会の名前を決められないときは?
「〇〇さんを囲む会」など、
壮行会・送別会という名前をつけない方法もあります。
判断に迷って案内が出せないより、
名前を避けて日程を先に押さえるほうが実務的です。
まとめ

壮行会と送別会、どちらで開くか。
判断の分かれ目は相手がまた戻ってくるかです。
戻ってくるなら壮行会、戻らないなら送別会。
この軸でほとんどのケースは決まります。
決まらないのが、部署異動や出向です。
そのときは所属から外れるかどうかを見て、
それでも迷うなら主役に近い人に聞いてください。
名前が決まったら、進行と会場を合わせます。
壮行会は激励を前半に置いて、演出できる会場で。
送別会は歓談を前半に取って、一人ずつ話せる会場で。
会場探しに時間が取れない場合は、まるごと任せることもできます。
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